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目標設定やKPI、施策事例や失敗談などをご紹介!「パーパス浸透」交流会開催レポート

作成者: 株式会社バイウィル|2023.06.09


このブログでは、5/26(金)に開催した第3回ブランド担当者の交流会「Branding Meetup」の模様をお伝えします。

Branding Meetup 第3回のテーマは「パーパス浸透」

日頃ブランディングに注力される企業担当者様同士が集い、お悩みを分かち合ったり、情報交換をしていただくBranding Meetup。第3回の今回は、「パーパス浸透」をテーマに実施いたしました。
※第2回のテーマは「インナーブランディング」で実施。開催レポートはこちら

今回は、日用品メーカーや食品、教育、医薬品業界など、プライム市場上場企業から組織を拡大中のベンチャー企業まで、パーパス浸透に関わる6社6名の方々が参加してくださいました。

パーパス浸透の基本的な枠組み

まずはより活発な交流をしていただけるよう、弊社からパーパスの浸透を成功させるために必要な考え方についてお伝えしました。

浸透活動は、認知~自発的な行動まで5つのステップに分けることができます。パーパスや理念などの社内浸透は「社員が自発的に行動すること」がゴールとなりますが、施策を考える際には、いきなりゴールを目指すのではなく、5つのプロセスのうち、自社がどの段階に位置するのかを把握し、その段階にあった施策から始めることが大切です。

各ステップにおける具体的な施策例も合わせてお伝えしました。

 

日頃の悩みや課題について情報交換を行うディスカッションタイム!

交流時間は約60分、参加者6名の方に加え、バイウィルコンサルタントがファシリテーターとして加わり、ディスカッションを行いました。ここからはその内容の一部をご紹介いたします。

【トークテーマ①】浸透のKPIや目標設定について
まず話題になったのが、自社のパーパス浸透のゴールやKPIにはどんな目標を掲げているかについてです。こちらについては悩みを抱えている方が多く、定性・定量の両面からゴールを設定することの難しさを感じていらっしゃいました。

  • パーパスに対する共感度合いを数値化するためにエンゲージメント調査を行っているが、明確なKPIの設定はまだ完了できていない
  • 当社ではバイウィルが提示している浸透の5ステップ(認知→理解→共感など)に基づき、各項目ごとに質問を定め、1年ごとに経過(変化)を見ていく取り組みを開始した。まだ初めたばかりだが、定量的・定性的な観点からの経過観察を行いたい。

一方ではこんなご意見も・・・

  • 以前は定量的な意識調査で共感度合いを計測する項目を設けていたが、数値が100%に到達したからといって浸透が完了したとは判断できず、調査を行わなくなってしまった。定量的な側面の意義について再考する必要があると考えている。
  • トップダウンで降りてきた目標が定性的な性質を持っていたため、部署ごとの浸透状況が見えにくく、担当者として施策を考えにくい状況。定量的な側面も一定の考慮が必要だと考えている。

【トークテーマ②】現在実施している浸透施策について
これから社内浸透に注力していくとお考えの企業様が多い印象でしたが、現時点ではどのような施策を実行しているのでしょうか?お話いただいた施策の一部をご紹介します。

  • 朝の朝礼時には、部署ごとに分かれて理念を復唱するようにしている。
  • パーパスに関するインタビュー動画を制作。インタビューをそのまま流すと長くなってしまうことから、一問一答形式で早回しの編集を施し、約3分程度に収めるよう工夫した。
  • 新卒や中途採用の際にも、候補者がパーパスに共感しているかどうかをしっかりと評価するようにしている。スキルが高くても、パーパス共感がないままはいると、もめてしまうことも多いので、合わない人は入れない方がいい。
  • 企業カルチャーは日々の行動や考えの積み重ねから形成されるもの。そのため、バリューやパーパスに沿った行動をしていない社員に対しては、即座にフィードバックするなど、地道な積み重ねを意識している。

【トークテーマ③】思うように進まなかった施策や、そこから得た気づきについて
このトピックはディスカッションの中でも最も盛り上がった話題でした。同じ立場の方同士だからこそ、共感し、学びとなる部分も多かったのではないでしょうか。

  • 認知を広めるために、パーパスを載せたカードを社員に配布したが、「パーパス=カード」という印象が強く持たれ、肝心なパーパスの内容の浸透にはうまく繋げられなかった。
  • 長い時間をかけて、数多くのワークショップを行い、大量のdos and dontsを作った。が、経営者の強い想いが先行しすぎるあまり、難解な内容になってしまった。経営層と現場社員との温度感の違いに気を配るべきだと感じた。
  • パーパスについての想いを経営幹部をはじめとした様々な立場のメンバーに語ってもらう動画を制作。しかし、現場からは長尺なため見る時間がないといった声が挙がってしまった。見る人の立場や見るシーンを考慮し、適切な長さに編集することが大切だと感じた。例えば、社員各自が見るもの、社長が話すときに流すもの、ワークショップで流すものなど、それぞれに合わせた動画を作るなど。
  • パーパスの他に中期経営計画の内容やSDGsのステートメントなど、各所で浸透させたい言葉が異なっており、それぞれの関係性が整理されていない状態。この点を改善し、言葉の整合性を図っていきたいと考えている。

同じ立場の方同士だからこそ刺激を得られる「Branding Meetup」

約1時間という短い時間ではありましたが、普段なかなか交流し合えることの少ないブランド担当者同士の情報交換を有意義に感じていただけたら幸いです。最後にアンケートの内容から、皆様の感想をご紹介します。

  • ディスカッションによって、疑問に思っていたことが解消できたので良かった。

  • 同じような仕事をしている人たちと交流し、失敗事例や悩みを共有できたことが非常に有益だった。
  • 大手企業やベンチャー企業など、最前線で戦っている担当者さんたちのリアルな話を聞いたり、リアルな事例に触れることができたりと良い刺激になった。

  • 自分の悩みや不安に対して、具体的な解決策を見つけることができた部分があり、とても満足。

  • 各社の悩みや施策について知れたことは今後の取り組みを考えるうえでとても参考になった。

  • 各社からの情報共有だけでなく、バイウィルからの見解も伺うことができたことも、大変参考になった。

参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。

バイウィルでは、パーパスの策定から浸透に至るまで、クライアント企業様の状況に合わせたご支援を数多く実施しています。もし少しでも興味をお持ちいただけましたら、お気軽にお問い合わせください。