2026年3月27日
株式会社バイウィル
「GXをやりたくなる世界」を目指し、環境価値を活用した経済循環を推進する株式会社バイウィル(本社:東京都中央区、代表取締役社長:下村 雄一郎、以下「バイウィル」)は、取締役CSO 伊佐 陽介が、国際的なエネルギー・カーボン市場の専門メディア「Quantum Commodity Intelligence(以下、Quantum)」の取材を受け、その専門的見解が同メディアの記事に多数引用・掲載されたことをお知らせいたします。
■ 掲載の背景:義務化フェーズを前に高まる専門的知見への需要
現在、日本の排出量取引制度(GX-ETS)は、国内温室効果ガス排出量の約60%を占める500〜600社を対象とした「第2フェーズ(義務化フェーズ)」の開始を目前に控えています。しかし、具体的な運用マニュアルの未配布や、排出枠の割当計算(ベンチマーク)の詳細が未確定であるなど、多くの企業が戦略策定に苦慮している現状があります。
世界的なカーボン市場のインテリジェンス機関であるQuantum社は、この日本市場の転換点における課題を報じるにあたり、日本のGX制度と企業動向に精通する専門家として当社取締役兼バイウィルカーボンニュートラル総研所長の伊佐を取材しました。記事内では、制度運用の中心的な論点において伊佐のインサイトが多数引用されています。
■ 伊佐が指摘した主な論点と、バイウィルが捉えるGX-ETS市場と企業の現状
今回の取材および掲載記事を通じ、バイウィルはGX-ETSの現状理解において以下の4点が重要な局面であると分析しています。
1.前提としての制度理解:GX-ETSの「目的」
日本のGX-ETSは、GX経済移行債20兆円の償還が主目的であり、NDCの達成や早期脱炭素促進は貢献目標という位置づけで設計されているという独自の側面があります。そして、この20兆円の償還はフェーズ3以降に行われるため、フェーズ2はそこに向けた言わば「試行期」として位置づけられます。割当量は多く、上下限価格も低く設定されていますが、フェーズ3が始まる予定の2033年度に向けてカーボンプライシングが加速度的に上がっていくという前提で、産業別の排出構造に即した戦略立案が求められています。
2.「能動的」と「受動的」で分かれる、企業の対応格差
排出枠割当の2つの基準が示されましたが、特に「ベンチマーク(BM)方式」において、正確な算定に必要な情報が未だ公示されていません。こうした中、入手可能なデータから独自に割当量を予測し、戦略的にGX-ETSへの対応を行おうとする「能動的な企業」と、あくまで規制対応であり、詳細情報の公開を待ってから動き始めればよいとする「受動的な企業」との間で、環境戦略の精度とスピード感に大きな差が生まれています。3.クレジット需要を左右するのは「価格」ではなく「無償割当の規模」
GX-ETS フェーズ2の初動において、J-クレジット等の需要が抑えられる懸念が指摘されています。しかしこれは、設定された上下限価格の低さよりも、無償割当量が非常に多い(BM基準が50%水準)ことに起因します。ただし、2030年のBM基準は32.5%水準とされており、「過剰なバンキングの抑制策」も未決定です。ここでも企業の対応は二極化しつつあり、将来的には割当量が不足するリスクを見据え、上限価格(4,300円/t-CO2)+αをベンチマークとした早期調達・長期調達契約を検討する先進的企業も現れ始めている一方、「様子見」や「とにかく不足する単年分のJ-クレジットを最安値で仕入れる」企業も多いのが実態です。
4.未だ不透明な「バンキング」と「取引ルール」の詳細
排出枠(超過削減枠)の次期以降への持ち越し(バンキング)が認められていますが、市場の流動性を担保するために「過度なバンキングの抑制策」が検討されることになっています。しかし、「過度なバンキング」の定義や、取引が指定市場に限定されるのか、あるいは相対・仲介取引が認められるのか。売り手・買い手の情報は公開されるのか、などといった実務上の根幹ルールが依然として明確化されていません。これらも、企業が対応を先送りにせざるを得ない大きな要因となっています。
■ Quantum Commodity Intelligenceについて
Quantum Commodity Intelligenceは、原油、バイオ燃料、カーボン市場に特化した世界的なニュース・データプロバイダーです 。同社の分析は世界のエネルギー市場参加者、投資家、政策立案者にとって重要な判断材料となっています。
■ バイウィルの役割
今回の掲載は、バイウィルが持つGX市場に対する深い専門性が、国際的にも高く評価された結果であると考えております。複雑化するGX ETSやJ-クレジット制度において、バイウィルは今後も最新の知見を基に、日本企業のグローバルな競争力強化と脱炭素化をリードしてまいります。
記事は以下からご覧いただけます。
『Rules for Japan's GX ETS unclear as launch nears: sources 』(2026年3月11日)
https://www.qcintel.com/carbon/article/rules-for-japan-s-gx-ets-unclear-as-launch-nears-sources-60446.html
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【バイウィル 会社概要】
■社名:株式会社バイウィル
■本社:東京都中央区銀座七丁目3番5号 ヒューリック銀座7丁目ビル4階
■公式サイト:https://www.bywill.co.jp/
■代表者:代表取締役社長 下村 雄一郎
■事業内容:
・環境価値創出支援事業(カーボンクレジット等の創出)
・環境価値売買事業(カーボンクレジット等の調達・仲介)
・脱炭素コンサルティング事業
・ブランドコンサルティング事業
【本リリースに関するお問い合わせ先】
株式会社バイウィル 広報担当
e-mail:pr@bywill.co.jp
TEL:03-6262-3584(代表)