社会に少しでもいい影響を与えられる存在を目指して

高校生の頃、漠然と「社会づくりに寄与できる人になりたい」と考えていました。
それは、高校2年生のときに、貧困にあえぐ沖縄の女性について書かれた記事を読んだことがきっかけです。那覇の歓楽街で、貧困に苦しむ女子中学生が違法労働をしているという内容でした。その事実を知ってとても悲しくなり、こんな社会を変えるために自分にも何かできることはないかと思うようになったのです。

私自身も沖縄県出身なのですが、生まれ育った街は平均世帯年収が370万円前後の地域です。それなのに、人口における子どもの比率が全国でも最も多い。つまり、子どもがたくさんいるのに、どの家庭も貧しいということです。
そんな地域に育った私だからこそ、苦しい状況に対して少しでもいい影響を与えられる人になりたい。特に女性たちが今よりも生きやすいと思える社会づくりに貢献したいと思うようになりました。

その目標を達成するため、ロールモデルとなる女性に多く出会うことができ、ライフイベントの有無に関わらず、女性も男性と同じように経済活動に参画できる方法を学べる、津田塾大学への進学を決めます。
津田塾大学ではどの科目にも「女性」という観点が含まれるため、男女格差の問題についても考えることが多くなります。沖縄で貧困にあえぐ女性だけではなく、社会のあらゆるところに困っている女性がいるのであれば、その課題解決の役に立ちたいと、さらに強く思うようになりました。


第一志望以外の仕事で見つけた、自分の「好き」

私の就職活動は紆余曲折ありました……。
大学生活を経ても高校2年生のときに出会った記事のインパクトは変わらず大きく、私も「社会課題を発見して、調べて、発信する」という仕事がしたいと考え、経済雑誌の会社に絞って就職活動をしていました。仕事への理解を深めるべく、経済雑誌の会社でインターンもしていたのですが、その業界の新卒採用は狭き門で……。
一通り選考を受けましたが、すべてご縁がありませんでした。

改めて進路を考え直す日々。そんなとき、私がWebメディアに投稿したエッセイに、反響をいただけるのが嬉しかったことを思い出しました。そのエッセイは、沖縄の貧困や、ルッキズムの問題などについて書いたものだったのですが、私個人が書く文章でも、社会や誰かに少しでもいい影響を与えることはできるのではないか?という考えに至ったのです。
その方向性で就職活動を再開し、最終的には「ライター募集」という広告がきっかけで出会った、ブランドコンサルティング会社に入社します。

入社後、実際にはライター職ではなく、「コンサルタント」としてブランド創りに携わりました。Webサイト制作やSNS運用などのプロジェクトで、コンセプトから考え、ディレクションも担当。そして、そのなかで発生するライティングまで、すべて自分で行いました。
ライティング以外の仕事も経験するなかで、私が好きなのは「ただ文章を書くこと」ではなく、「人の話を聴き、それを伝わる文章に落とし込むこと」なのだと気づきました。ローコンテクストで分かりやすく、でも読んだ人にも良さが存分に伝わるように、見せ方を考えることが好きなんです。
ですので、結果的にはライティングだけの仕事でなくてよかったのだと思っています。おかげで「好き」が広がりましたね。

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コンサルタントとしての成長を目指して

そのように仕事が充実していたなかでも転職を意識したのは、あるお客様との出会いでした。
そのお客様は金属加工を行う企業で、リクルートサイトを制作するプロジェクトにてご一緒しました。お話を伺う前は金属加工という仕事を理解しておらず、単純な仕事だろうと、浅はかな考えを持っていたんです。
ですが、実際に社員の方々にインタビューをしてみると、皆さんがものづくりに真摯に向き合って、ひとつひとつの仕事に誇りを持っておられることを実感しました。
そのような方々とお仕事を進めるなかで、「誇りを持って働くすべての人々の輝きを、もっと世の中に見せていきたい」と思うようになったのです。

一方で、自分の力不足も痛感しました。お客様に対して働きかけたいこと、世の中に見せたいことはもっとあるのに、知識も経験も足りない。ですが、その考え方や手法を学ぶには、当時の会社では限界があるとも感じていました。
そのため、お客様が大好きだったからこそ、当時の会社を離れて「ブランドコンサルティング」のスキルを磨く決断をしました。よりロジック立てて戦略や施策を考えられる、そして自信をもってお客様に伝えられるコンサルタントになりたかったのです。

フォワード(現:バイウィル)への入社を決意した理由は、まず一つ目にブランドコンサルティングを長く行っている会社であること、また、特にインナーブランディングに強みを持っていることです。仕事を楽しむ人の魅力を世に発信するためにも、社員の方々に自社で働くことをより楽しんでもらうためにはどうすればよいかを学びたい、という想いがその背景にはありました。
そしてもう一つは、コーポレートサイトを見ても、面接で話すなかでも、働くコンサルタントの方がとても優秀なのではないかと感じたことです。また、ご支援事例やブログを読んでも勉強になりましたし、この会社ならば必ず成長できるだろうと確信しました。


フォワード(現:バイウィル)での仕事と、これから

フォワード(現:バイウィル)に入社して約2ヶ月、本当にギャップはありません。
想像したとおり、なんなら想像以上に皆さん賢く、いろいろな考えを持つ人がいて、すごく面白いです。フォワード(現:バイウィル)のいいなと思うところは、何事にもひとつひとつ興味をもって深掘りするのが好きな人が多いところ。たとえば飲み会をしても、皆さんが仕事以外のことで持論を展開してディスカッションしているんです(笑) 初めはそれが新鮮だったのですが、私にとってはとても楽しい環境ですね。

今はまだ、アソシエイトとしてブランドコンサルティングを学びながら奔走する日々ですが、実は、将来的にはいつか起業したいなと思っています。「楽しくて、健康的な会社を創る」というのが目標です。
ベンチャーやスタートアップは、まだまだ夜中まで働いて当たり前だとか、社長まで含めて土日も働いているだとか、そのような価値観があるように思います。
その考えもあっていいとは思いますが、私は9時~18時の労働時間でも、効率的に働けば高い売上の会社が成り立つことを示せる会社を創りたいのです。そして、同じような考えを持つ会社がそのような会社に変われるよう、働きかけたいと考えています。時間内で効率的に仕事を終わらせることができれば、家庭との両立を実現することが可能となり、「男女」などという視点の問題も少なくなるのではないかと思うんですよね。
これが、学生時代の私が夢見た「社会にいい影響を与える」ことに繋がる、一つの道かなと今は考えています。

まずはフォワード(現:バイウィル)ブランドコンサルティングやインナーブランディングを通じて、誇りを持って楽しく働く人を増やすことを目指します。そして、そんなお客様の魅力を社内外に伝えるためのスキルを磨いていきます。
また、それと並行して、限られた労働時間で高い成果を出す組織を作るにはどうすればいいのかを考えながら、実現できるよう成長したいです。