「NGK eneloco」が挑むカーボンニュートラル─事業コンセプト策定とブランドアセット開発の二本柱で築いた新ブランド展開の土台

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社名 NGK株式会社 NV推進本部 エネルギーソリューション
事業内容

再生可能エネルギー・VPP電力事業などの地域脱炭素プロジェクト支援サービス 

ご担当者様名 NV推進本部 エネルギーソリューション  エンジニアリンググループ
グループマネージャー 三野洋平様(写真左)
NV推進本部 エネルギーソリューション セールスグループ
主任 坂東克起様(写真右)

2026年7月、地域の再生可能エネルギー(再エネ)の地産地消を支援するソリューション事業「NGK eneloco(エヌジーケイ エネロコ)」を開始したNGK株式会社。

本事業の背景には、1919年の設立以来100年を超える歴史の中でモノづくりの知見を蓄積してきた同社の歩みがあります。同社は2021年に策定した中長期ビジョン「NGKグループビジョン Road to 2050」において、「カーボンニュートラル」と「デジタル社会」への貢献を柱に据え、これらに資する製品・サービスを重点的に拡大していく方針を掲げています。まさに「NGK eneloco」は、その方針を体現するサービスの一つといえます。

2020年にわずか4〜5名の小さなチームからスタートしたこの新規事業は、2026年現在、約40名規模の組織へと急速に拡大を遂げました。しかし、組織が大きくなるにつれ、メンバー間で持つべき事業についての共通認識にばらつきが生じるようになったといいます。

「我々はお客さまにどんな価値を提供するのか」

こうした急成長ゆえの目線のブレを解消し、チームが立ち返るべき強固な軸を打ち立てるべく、ブランドコンサルティングを手掛けるバイウィルがパートナーとして伴走することになりました。

今回は、当ブランディングプロジェクトに推進役として携わられた、NGK株式会社 NV推進本部エネルギーソリューション エンジニアリンググループ・グループマネージャーの三野洋平氏と同セールスグループ・主任の坂東克起氏に、プロジェクトの取り組みと、それによってもたらされた変化についてお話を伺いました。

▼参考:
サービスサイト
再生エネルギー・VPP・電力事業などの地域脱炭素プロジェクト支援サービス「NGK eneloco」

プレスリリース
地域の再エネ地産地消プロジェクトを実現へ導くソリューション事業「NGK eneloco」を開始
地方自治体や電力事業者の再エネ導入における企画・資金調達・設計・運用までを一体的に支援

 

ご提供サービス

・ブランドコンセプト策定
・ブランドアセット(ネーミング・ロゴ・ステートメントなど)の開発
・ロードマップ策定

 

<目次>

1. 100年の歴史を持つNGK株式会社の成長戦略として挑む地域脱炭素の実行支援
・長期経営計画の根幹を担う「NGK eneloco」。その立ち上げ背景と提供価値
・100年培った技術とノウハウで、地域脱炭素の実行支援
・「総論賛成・各論停滞」自治体が抱えるリアルな課題を「掛け算」で解決
・パートナー選定の鍵は「コンセプト整理に向けた伴走力」と「カーボンニュートラルの知見」
・プロジェクトを前進させた、コンサルとブランドアセット開発の「二本柱」

2.コンセプト再定義から、愛着を生むアセット開発までのプロセス
・100年の歴史(エビデンス)に立ち返るコンセプトの再定義
・現場の納得感と愛着を追求した「NGK eneloco」ネーミング&ロゴ決定プロセス
・第三者視点が「当たり前」を強みに変えた

3. ブレない「軸」を手に入れたNGK enelocoチームが描く、カーボンニュートラルの未来
・意思決定の迷いをなくした、強固な「ブランドコンセプト」
・目指すは「地域脱炭素といえばNGK eneloco」。成功事例を全国へ広げる挑戦

100年の歴史を持つNGK株式会社の成長戦略として挑む地域脱炭素の実行支援

長期経営計画の根幹を担う「NGK eneloco」。その立ち上げ背景と提供価値

──2026年7月にリリースした新ブランド「NGK eneloco」について、本事業立ち上げに至った背景と、具体的な事業内容についてお聞かせください。

坂東様:まず背景からお話ししますと、NGK株式会社では、2026年から2035年までの10年スパンで長期経営計画を策定しています。その中で、「カーボンニュートラル」と「デジタル社会」への貢献に資する製品・サービスの拡大を掲げており、カーボンニュートラル領域は社内でも極めて重要な成長領域と位置づけられています。

そうした流れの中で、エネルギーソリューション事業を具体化する新ブランドとして誕生したのが「NGK eneloco(エヌジーケイ エネロコ)」です。これまでの、製品を製造して提供するという枠組みにとどまらず、お客さまの課題解決に寄り添い、中長期で価値を提供し続けるソリューション事業への変革を象徴する存在と位置づけています。

具体的には、地域における再生可能エネルギーの「地産地消プロジェクト」を、企画の最初期から設計、設備調達、施工、運用保守まで一体的に支援するトータルソリューション事業です。

現在、日本各地で再エネの地産地消を通じたカーボンニュートラルの推進や地域活性化の動きが広がっています。しかし、資金調達からスキーム設計、設備導入、電力販売まで段階が多く、フェーズごとに別々の事業者が関わることが一般的です。そのため、ノウハウの少ない自治体や地域事業者が単独でプロジェクトを成立させるのは極めて困難です。

「NGK eneloco」は、我々の強みでもある100年以上にわたり電力インフラを支えてきた知見や蓄電池・配電機器の技術、さらには地域新電力の運営経験などを結集し、再エネの地産地消に必要なこれらすべてのプロセスを一体的に伴走支援します。
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NV推進本部 エネルギーソリューション セールスグループ 主任 坂東克起様

──長期経営計画の根幹をなす重要な事業ということですね。その中で「NGK eneloco」は、どのような顧客のお困りごとを解決するサービスなのでしょうか?

坂東様:私たちの主なお客さまは、自治体や、地域新電力・民間事業者の皆さまです。各地域では、脱炭素推進に関する様々な問題を抱えています。多くのお客さまに共通する悩みは「構想はあるものの、なかなか実際のプロジェクトが進まない」というものです。背景には、「プレイヤーが足りない」「施工・保守体制が組めない」「需給管理のノウハウがない」「採算性が見えない」といった、必要な条件が整っていないという実態があります。

「NGK eneloco」は、単に設備やシステムをパーツとして提供するだけではありません。構想段階における事業デザインから、料金・収支プランニング、パートナー選定・連携、エンジニアリング、電力調達、設備販売、運用保守、さらにはVPP(仮想発電所)・電力OSといった制御システムに至るまで地域それぞれの課題に合わせ、必要な支援を、必要な組み合わせで構築することで、地域脱炭素の実現に向けた実行支援を行っていきます。

NGK enelocoのサービス概略図(プレスリリースより)

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100年培った技術とノウハウで、地域脱炭素の実行を支援

──そうした実行支援を実現できる、NGK様ならではの「強み」はどこにあるのでしょうか?

坂東様:我々の強みは、100年を超えるものづくりの中で培った技術やノウハウです。碍子(がいし)や配電機器、蓄電池といったハードウェアの知見に加え、「恵那電力」や「あばしり電力」などの地域新電力事業の立ち上げ・運営経験、さらに蓄電池を含むVPP技術の実証・開発といった実績を重ねてきました。

単一の技術を提供するだけでは、地域の脱炭素プロジェクトは動きません。プロジェクト全体を見渡す俯瞰力と、地域の方々と共に現場へ入り込んで課題を一つひとつ解決していく実行力。この双方を併せ持ち、多岐にわたる知見を組み合わせて「プロジェクトを実際に前へ動かす現場力」として提供できる点が、「NGK eneloco」の特徴であり、大きな強みであると考えています。

──先ほど地域脱炭素において、顧客には「様々な課題がある」というお話でしたが、具体的にどのような課題に直面されるケースが多いのでしょうか?

坂東様:島根県邑南町の事例を挙げますと、地域内で大まかな脱炭素構想は立てたものの、いざ実行に移そうとすると、計画上の「設備導入量」と、実際の「施設の需要」がうまくマッチせず、当初予定していた規模の設備が導入できない、という問題がありました。こうした場面で、我々が培ってきた技術的な知見を活かして計画の再構築を支えています。

また、より根本的な課題として挙げられるのが「資金とリソースの不足」です。設備導入の計画はあっても初期投資費用を一度に捻出するのは難しく、地元の金融機関に相談しても融資自体が困難なケースがあります。そうした場合には、我々のネットワークを活用してパートナー企業を巻き込み、資金計画の組み立てからサポートに入ります。このようにプロジェクト全体を俯瞰してデザイン・推進できる人材が不足していることも多いため、事業デザインや伴走支援もNGKが直接引き受けています。

「総論賛成・各論停滞」自治体が抱えるリアルな課題を「掛け算」で解決

三野様:「カーボンニュートラル」という取り組み自体に反対する人はいません。総論としては皆さん賛成なのです。ただ、「では実際に進めましょう」となった際に「自治体の予算を最優先で割り当てられるか?」という壁に直面します。他の重要課題を差し置いてまで、予算を投じるべきなのか、二の足を踏む傾向があります。

──理念には賛成しつつも、予算配分の優先順位で悩み、立ち止まってしまうのですね。

三野様:おっしゃる通りです。それでもカーボンニュートラルを進めていかなければならない中で、我々が重要視しているのは「地域課題と地域脱炭素の掛け算」です。単にCO2を削減するのではなく、脱炭素の取り組みを通じて「地域を守る(レジリエンス強化・生活インフラ向上)」「地域で稼ぐ(産業振興・地域活性)」「地域で回す(エネルギーの地産地消)」という、地域が抱える真の課題解決へ繋げていくことが「あるべき姿」だと考えています。予算や優先順位に悩む自治体が、こうした理想的な地域脱炭素構想に少しでも近づくよう、私たちは現場に寄り添った実行支援を行っています。

さらに、資金面の課題に対しては、「活用可能な補助金の申請獲得に向けた伴走支援」や、「イニシャルコストを抑えるリースモデルの提案」など、現実的かつ具体的な打ち手をセットで提供しています。

100年培った技術力に基づく俯瞰力と、地域との伴走力で、地域固有の課題をどう解きほぐして前進させていくか。ここに我々の最大の役割があると考えています。

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NV推進本部 エネルギーソリューション  エンジニアリンググループ グループマネージャー 三野洋平様

──ありがとうございます。では続いて、今回のプロジェクトについてお伺いします。「NGK eneloco」の立ち上げに向けた当時のフェーズでは、どのような課題やお悩みを抱えていたのでしょうか。

坂東様:プロジェクトが始まる前に直面していた課題は、「急激な組織拡大に伴う、持つべき共通認識のばらつき」です。この事業は2020年頃、わずか4〜5名ほどの小さなチームからスタートしました。それがこの5年間で約40名規模にまで急速に拡大したのです。

急拡大したことで、チームで持つべきこの事業についての共通認識に、ばらつきが生じるようになりました。「こんなアプローチもできるのでは?」という新しい発想が出る一方で、「いや、我々の本来の立ち位置からは外れるのでは?」と意見がぶつかる場面も増えていったのです。お客さまに対して一貫した価値を提供し続けるためにも、まずはチームの軸を統一することが急務でした。

パートナー選定の鍵は「コンセプト整理に向けた伴走力」と「カーボンニュートラルの知見」

──そうした中で、バイウィルをパートナーとして選んでいただいた理由や、ご一緒することになった決め手についてお聞かせください。

坂東様最終的にはロゴやネーミングといったブランドアセットの開発までご協力いただいたのですが、先ほどの課題感からもわかる通り、単に「きれいなデザインやロゴを作ること」だけが目的ではありませんでした。

最も重要視していたのは、その前段にある「事業のコンセプト策定」です。事業の提供価値を明確にし、「お客さまにどんなメッセージを伝えるべきか」という根幹を整理することこそが、最も必要なアプローチだと感じていました。

そうした中でバイウィル様は、ブランドコンセプトを構築・言語化するためのたくさんの実績やノウハウをお持ちです。加えて、J-クレジットなどの環境価値創出事業やGX領域のコンサルティングなども手掛けられており、環境やカーボンニュートラル領域への高い専門性を兼ね備えていらっしゃいました。

コンセプト設計の段階から伴走していただけることと、カーボンニュートラル領域への高い解像度、この2点が決め手となりました。

プロジェクトを前進させた、コンサルとブランドアセット開発の「二本柱」

──プロジェクト開始前の面談時にも、一般的な「ブランディング」という言葉が持つ曖昧さ(範囲の広さ)と、それゆえのわかりにくさ、そして当社が考える「ブランディング」の明確な定義についてはご説明させていただいたかと存じます。本事業化前のフェーズで、こうしたテーマのプロジェクトを外部パートナーと実施することについて、社内から慎重な意見は出ませんでしたでしょうか?

三野様まさにご指摘の通りで、慎重な意見は実際にありました。そうした声を乗り越えるために、今回のプロジェクトを、コンセプト策定を中心とした「コンサルティング業務」と、それを可視化する「ブランドアセット開発業務」という明確な二本柱に分けて説明を行いました。

まず前者の「コンサルティング業務」については、「我々のビジョンや提供価値を改めて整理し、ターゲットや方向性を明確にする作業が必要だ」と説明し、経営層から理解を得ました。

その上で、2本目のブランド名やロゴの必要性を訴えました。当社はセラミックなどの「製造業」が主軸ですが、そこから「サービス業」という新たな領域へチャレンジしようとしていたタイミングです。社外への発信はもちろん、社内の認識を統一するためにも「自分たちは何を目指すのか」を象徴するシンボリックな看板が不可欠と訴え、コーポレートコミュニケーション部(広報部門)とも連携する旨を説明し、経営陣からの合意を得ました。

コンセプト再定義から、愛着を生むアセット開発までのプロセス

100年の歴史(エビデンス)に立ち返るコンセプトの再定義

──さて、こうして合意を得た後、プロジェクトは「ブランドコンセプトの策定」「ブランドアセット(ネーミング・ロゴ)の開発」「ロードマップの策定」へと進んでいくことになります。それぞれのテーマにおいて、どのような社内メンバーが集まり、議論を重ねていかれたのでしょうか。

坂東様:「コンセプト策定」と「ロードマップ策定」については、部長を中心に各グループのマネージャーが集まって濃密に議論を重ねました。一方、ネーミングやロゴ、ステートメントといった「ブランドアセット開発」では、部長やグループマネージャーに加えて現場の部員メンバーも巻き込みました。さらに、広報部門や知財部門にも協力してもらいながら進めました。

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──テーマに合わせて柔軟にメンバーを巻き込まれたのですね。期間としてはどれくらいかかったのでしょうか?

坂東様全体で見ますと、コンセプト策定に約4ヶ月、ブランドアセットの開発に約半年ほどかかりました。

特に注力したのは前半の「コンセプト策定」でした。実は最初の2ヶ月ほどである程度コンセプトの形がまとまってきて、ブランドアセットの開発に着手しようとしていました。しかし、「NGKらしさ」や「NGKならではの強み」の表現がどうしても弱く、自分たちの中でもどこか腑に落ちない部分もありました。

そこで、「当社にはこれまで積み重ねてきた固有の強みや歴史があるはずだ」という原点に立ち返り、コンセプト議論の継続を決断しました。そこから2ヶ月かけて、「自分たちの真の提供価値・顧客ベネフィットとは何か」「その根拠となるエビデンスはどこにあるのか」という洗い出しと、両者の接続を根気強く見直したのです。

具体的には、創業以来100年を超える碍子や蓄電池といったものづくりの歴史、さらには地域新電力事業への挑戦といった過去の経緯を徹底的に振り返りました。自分たちがこれまで歩んできた歴史や強みをしっかり棚卸しし、それを「NGK eneloco」の提供価値へロジカルに繋げ直す作業にじっくり時間をかけたのです。今振り返っても最も重要で価値のある時間だったと感じています。

──なるほど。「自社らしさ」を言語化するためには、これまでの歴史や実績という「エビデンス・裏付け」に立ち返ることが必要不可欠なプロセスだったというわけですね。この見直した「ブランドステートメント」について伺いたいのですが、「NGKらしさ」が最も色濃く反映された要素や、「この言葉に象徴的に現れている」と感じるフレーズなどはありましたでしょうか?

坂東様象徴的な変化で言いますと冒頭の表現ですね。見直しを経た現在のステートメントでは、まず「私たちNGKは100年を超える歴史のなかで、暮らしの豊かさと産業の発展、そして地球環境の保全に資する製品・サービスを提供してきました」という言葉から始まります。そしてそれに続けて、「今、この知見と技術を、カーボンニュートラルに取り組むお客さまの現場支援に活かします」という接続になっています。

 NGK eneloco ブランドサイトに掲出されたステートメント

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坂東様これまで積み重ねてきたNGKの歴史・エビデンスが、お客さまに提供する価値と繋がった確信を持てた瞬間でもありました。

現場の納得感と愛着を追求した「NGK eneloco」のネーミング&ロゴ決定プロセス

──新ブランド名『eneloco(エネロコ)』という名称に着地するにあたっては、社内でも様々な議論があったかと存じます。このネーミングに至った経緯や、意思決定の背景について詳しくお聞かせいただけますか。

坂東様前提として、「NGKらしさ」「NGKの強み」を表現したいという話はありました。その上で、やはり「再生可能エネルギーの地産地消を実現に導くサービス」であること、「地域に貢献していく」ところを反映したいという考えになっていきました。

あとは「わかりやすさ」です。新規サービスとして立ち上げるので、難解な名前だと印象に残りません。お客さまが名前を聞いたときに、どういうサービスなのかが直感的にイメージできることを重視しました。

バイウィル様から様々なアイデアを出していただきましたが、「地域×エネルギー」のコンセプトが直感的に伝わりやすく、読みやすさや響きの良さもあって「eneloco(エネロコ)」に決定しました。「実際に事業を動かしていく社員自身が長く愛着を持てるネーミングか」という観点から見ても、納得できるクリアな決断となりました。

「NGK eneloco」のロゴ。
自然・環境の象徴である「葉」をモチーフに、ビジネスと環境を組み合わせ、
持続可能(無限∞の形)なみらいをつくるという思いをデザインした。
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──決定にあたっては現場のメンバーも巻き込まれたのでしょうか?

坂東様そうですね、ここが非常に重視したポイントです。これから実際にサービスを提案し、運営していく部員全員に「納得感と愛着」を持って使ってほしかったのです。自分たちが「何だか変な名前だな…」と疑問を感じながら提案するようなことだけは絶対に避けたかった。そのため、最終決定のプロセスでは部員全員へのアンケートや投票を実施し、メンバーの意見やコメントを丁寧に収集して反映させていきました。

アンケートではロゴのデザインやカラーリングについて、様々な意見やアイデアが出ましたが、「どんな字体なら視認性が高く読みやすいか」「どんな色合いなら資料で使いやすいか」といった現場ならではの実用的な視点については、部員の声をできる限りデザインへ落とし込んでいき、みんなで作り上げたという合意形成のプロセスを強く意識しましたね。

第三者視点が「当たり前」を強みに変えた

──ありがとうございます。現場の声を丁寧に拾い上げながら合意形成を図られたプロセス、非常に勉強になります。 そうした中で、今回のプロジェクト全体におけるバイウィルの伴走・貢献についてお聞かせいただけますか?

坂東様「第三者の客観的な視点から、私たちの強みを整理して言語化してくれたこと」がありがたかったですね。

社内だけで議論していると、自分たちが持っている知見や実績について「こんなの当たり前だよね」「誰でもできるのでは」と切り捨ててしまいがちです。過去の製品製造で培った技術が現在のサービスに活きていることなど、内側にいると見落としてしまう価値を客観的な視点で見出して、かつ明確な言葉として表現していただいたことで、「自分たちがやってきたことは間違いなく強みなのだ」と確信を持たせてくれました。

三野様:デザイナーやコピーライターといったクリエイターの方々の生の想いや「なぜこの表現なのか」というプロの意図を聞きながら直接議論を深めることができ、質の高いアセット開発に繋がったと思います。

ブレない「軸」を手に入れたNGK enelocoチームが描く、カーボンニュートラルの未来

意思決定の迷いをなくした、強固な「ブランドコンセプト」

──今回のプロジェクトを通じて、どのような成果や手応えを感じていらっしゃいますか?

坂東様一番の実感・手応えとして感じているのは、「意思決定や表現に迷ったときに、立ち返るべき明確な『軸』ができたこと」です。サービスの紹介資料や表現方法も迷うことなく一貫性を持って作成することができました。また、お客さまへの提案内容やアプローチ手法について、チーム内で議論する際にも、その判断の根幹に共通言語としてのコンセプトがしっかり根付いているため、議論や判断が脱線したり目線が大きくずれたりすることがなくなりました。

目指すは「地域脱炭素といえばNGK eneloco」。成功事例を全国へ広げる挑戦

──最後になりますが、今後、「NGK eneloco」の事業展開がさらに加速していくフェーズに入るかと存じます。今後の事業の展望や、プロジェクトに懸けるNGK様の意気込みについてお聞かせいただけますでしょうか。

坂東様今回のプロジェクトを通して改めて明確になった我々の強みは、大きく3つあります。「高度な技術と専門性」「実践的な知見と業界ネットワーク」、そして「俯瞰的な視野に基づく推進力と課題共創力」です。今後はこれらの強みをフルに活かし、まずは着実に一つひとつの実績を積み上げていきます。

そしてその先に見据えているのは、全国の自治体や地域事業者と共に、「成功モデル」を日本各地に広げていくことです。地道な成功体験の積み重ねを通じて、将来的には「地域脱炭素といえば、NGK eneloco」と社内外から想起されるブランドへと育て上げていきたいと考えています。

──「地域脱炭素といえばNGK eneloco」という確固たるポジションの確立ですね。社内外への浸透に向けお手伝いできることがあれば幸いです。本日は大変ありがとうございました。(取材日2026年7月)

(掲載されている所属、役職およびインタビュー内容などは取材当時のものです)

 

 

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