概要

受託から運営までをワンストップでサポートし、オーナー様に代わって賃貸管理を行っている東急住宅リース様。昨年に続く2年目社員の皆様へロジカルコミュニケーション研修を、Zoomを使用したオンライン形式で実施。ロジカルシンキングを活用した「伝わる」コミュニケーションの習得をゴールに、オンラインならではの体感ワークや実戦形式のロープレなどを取り入れながら学んで頂いた。

ご提供サービス

ロジカルコミュニケーション研修(入社2年目向け)※オンライン研修

“ロジカル”だけでは意味がない。相手に”伝わる“コミュニケーションがオンラインでは重要となる

─────まずは昨年同様2年目研修に「ロジカルコミュニケーション」を導入した背景をお聞かせください。

本研修は、昨年の受講者の満足度が非常に高かったので、新型コロナウイルスの感染が拡大する前から実施を決めていました。「背景や相手の立場を踏まえたうえで伝える」ことに苦手意識を持つ若手社員も多く、本人たちの意向にもフィットした研修でしたね。

企画時点では、こんなにもテレワークが進んでいることは想定外だったのですが、このような状況となり、あらためて「ロジカルコミュニケーション」の重要性を感じます。対面だと、言葉だけでなく、相手の反応や場の雰囲気で何となく伝わる、という状況があったと思います。でも、オンラインでは相手の反応を見るといっても小さなPCの画面のみ。より「言葉」の比重が大きく、自分の考えを順序立てて説明する力が重要になってきます。

ただ、その一方で、オンラインでは、会話が端的になりすぎるという側面もあると思います。話す側も余計なことは言わないようにしよう、聞く側も話を途中で遮ってはダメ…そういったオンラインならではの見えない圧力でしょうか。その点からも、今回の研修で学ぶ「相手の視界に合わせること」や「認識のズレがないように話すこと」が、論理的に話せること以上に重要になってくると思います。ロジカルシンキングと伝わるコミュニケーションの両面を学べた今回の研修は、タイミング的にも非常に良かったなと思っています。

集合型の単なる代替ではない、オンラインに最適化されたコンテンツと運営により、受講者の高い集中力を引き出す

─────昨年の集合型と比較して、参加者の受講態度や効果についてはいかがでしょうか?

オンライン研修は、集中して話が聞ける「クローズドな空間」だと思っています。リアルな場だと、特に後方の席だと集中力が散漫になってしまったり、個人ワークでも隣の人の進み具合が気になってしまったり…。あとは、今回のような同期や階層別で集まると、積極的に参加するのが照れくさかったりというのもあるようです。その点、オンラインだと周りに遠慮することがないので、「集中」という面では長けていると思います。

ただし、その集中力が保たれる時間は短くなりますね。他の研修会社さんで、1日通しの集合型研修をそのままオンラインで実施したことがありましたが、さすがに受講者には疲労の色が見えました。フォワード(現:バイウィル)さんはもともと5時間だった研修を、オンラインでの集中力保持という観点からさらに30分短いタイムテーブルでご提案いただき、さらに細かめに小休止を入れるなど、受講者のことを一番気にしてくださっていたなという印象です。

インタビューの様子

─────ありがとうございます。時間を短くした分、効果が下がってしまっては本末転倒なので、今回私たちは、短時間でも効果は変わらない、もしくはそれ以上のものになるよう、オンラインならではのコンテンツで実施させて頂きました。コンテンツ面はいかがでしたか?

はい、まずブレイクアウトセッションを使ったグループワークを多く盛り込んでいただきました。グルーピングに関してフォワード(現:バイウィル)さんは、「今回はあえてワークごとに毎回ランダムでグルーピングします」とのことで少し驚いたのですが、それが正解だと気付きました。

集合型のグループワークではそれなりに参画意識を持って臨んでいた人でも、オンラインだと、グループワーク中にも関わらず他の電話に出てしまったり、発言をほとんどしなかったり。目の前に人がいないせいか、希薄な関係でもいいやと割り切ってしまうのでしょうか…。そういう人とずっと同じグループだと、他の受講者の満足度も下がってしまいます。

今回のフォワード(現:バイウィル)さんの研修では、グループワークメンバーをあえて固定化しないことで、毎回新鮮な気持ちで、ある意味緊張感をもってワークに臨めたことが集中力や満足度にも繋がったのかなと思います。また、アンケートでは「久々にたくさんの同期と話せて良かった」や「リアル研修の時よりもペアとなる人に偏りがなく、多くの人と意見交換ができてよかった」という声がありました。様々なアウトプットやフィードバックに触れることで、「こんなに同期は成長している、自分も頑張らないと」という刺激にもなったと思います。

コンテンツ面でいくと、前回とても印象的だった「ブラインドスクエア」(「立場や情報量の違いによるコミュニケーションギャップの重要性」というメッセージを伝えるワーク※前回の事例参照)も、メッセージはそのままにオンライン向けにがらっと変えていただきました。「伝言ゲーム」も、シーン設定が今の状況によりフィットしていて、Zoomの様々な機能を駆使した仕立てのワークに進化していました。Zoomに慣れていない受講者が多かったのですが、どちらのワークも非常に盛り上がっていましたね。やはり体感型のワークがあることで、その後の解説への理解がより深いものになります。

最後の30秒ロープレでは、ペアワークを何度か行った後、最終的に全員の前でアウトプットする場を新たに設けていただいたのがとても良かったです。従来のように一人一人前に出て発表すると大変ですが、Zoomだと非常にスムーズにできますし、投票機能を使ってその場で順位をつけることができるのもオンラインならではだなと思いました。

─────オンライン研修を実施してみて、他に感じたことはありますか?

受講環境の重要性ですね。一人の環境で受けるのがベストですが、同じ会議室で複数人が受けていたり、周囲に人がいるオフィスの自席で受けていたり…。「研修に集中できる環境で受講して下さい」と案内はしていましたが、事務局としてもっとしっかりアナウンスする必要があるとあらためて思います。

あとは、集合研修だと1カ所に集められ、ある意味、普段の業務からは強制的に遮断されますが、オンラインの場合そうはいきません。手元で何か別なことをやっていても気付かれにくい環境なので。研修に向き合う自立性が受講者側にも必要ですし、研修の冒頭でその点をこちらから強く伝える必要があるなと思いました。

あとは、やはり講師の方の仕切りやテクニカル部分を含めた進行の部分です。そこがイマイチだとどんなに内容が良くてもクオリティがぐっと下がってしまいますね。講師の方が操作に不慣れだったり、音声や映像にトラブルがあると受講中もそこばかり気になってしまいます。フォワード(現:バイウィル)さんの場合、講師の方がオンラインに慣れていてスムーズでした。また、講師の方とは別にテクニカル部分の運営の方もずっとついて下さって、研修開始前の待機室でのアナウンスだったり、研修中の細かいサポートなど、慣れない受講者を不安にさせないきめ細やかな配慮が非常にありがたかったです。

オンライン研修のポイント▲オンライン研修のポイント

─────ありがとうございます。逆に、もう少しこうだったらよかったな…という点はありますか?

そうですね、オンラインだと講師の方と受講者にどうしても距離感が生まれてしまうので、より「質問できる空気感づくり」ですかね。オンラインだと、「今の部分、よくわからなかった」という場合もなかなか気軽に聞けません。これは集合型でもそうですが、全体の進行を止めてまで質問しづらいですしね。ちょっとした質問などを拾える工夫があると、より理解度も高まるのかなと思いました。

 

これからの時代に必要となる「自ら考え、推進していく力」

─────最後に、これからの時代において、若手社員に期待することをお聞かせください。

弊社でも、在宅など「働く場所を選択できる働き方」を推奨しており、今までのように常に近くに上司がいるという状況ではなくなっていきます。いちいち上司の承認を待たないと進められないような仕事の進め方では立ち行かなくなると思います。だからこそ、「今この仕事には何が必要なのか」「こういうやり方はどうだろう」というのを自分で考えて推進していくことが必要となります。そういった自主性や推進力が、これからの時代はさらに求められていくと思うので、そこを伸ばしていってもらいたいですね。

インタビューの様子

─────本日はありがとうございました。

 

(掲載されている所属、役職およびインタビュー内容などは取材当時のものです)

 

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