「サステナビリティ・ブランディング」を掲げる弊社では、定期的に様々な企業や個人のサステナビリティの取り組みや考え方をお届けしています。
株式会社TBMが取り組むサステナビリティに注目
今回は、ユニコーン企業としても知られる株式会社TBM様のサステナビリティに注目です!「サステナビリティ革命」の実現を目指して、環境に配慮した素材の開発・販売、資源循環を促す事業などを展開するTBM社の活動を、全3回に渡ってお伝えします。
PART1となる今回の記事では、TBM社の資源循環サービスに着目します。もはや業種や企業規模を問わずあらゆる企業でも取り組みが求められるサステナビリティですが、特に従業員の「サステナビリティの自分ゴト化」に課題を感じているご担当者様は多いのではないでしょうか?
今回ご紹介する、TBM社が法人向けに展開するサービスは、従業員のサステナビリティの自分ごと化に繋がる最初のアクションになると思いますので、ぜひご覧ください!
お話は株式会社TBM 資源循環イノベーション部 五十嵐 一樹 様に伺いました。
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サステナビリティ革命の実現を目指して。サステナブルな素材の開発や、資源循環の促進を行う株式会社TBM社
─────まず、御社がどのような事業を行っているのか教えてください。
五十嵐様:弊社ではサステナビリティ革命の実現に向けて、2030年までに「カーボンネガティブを実現する」「100万トンのLIMEXとプラスチックを50か国で循環させる」という目標を掲げています。
その目標に向けて大きく二つの事業を展開しているのですが、その一つが、LIMEX(ライメックス)というプラスチックや紙の代替となり、リサイクルも可能な新素材の開発・製造・販売です。
LIMEXの主原料は石灰石なのですが、石灰石は世界中に豊富に存在し、日本でも自給自足できる資源であることから、安価で安定した供給ができます。また、LIMEXは製造過程で多量のエネルギーを使わず、環境負荷や枯渇リスクが低く抑えられる、サステナブルな素材として注目いただいています。
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二つ目は資源循環の事業です。国内では、排出されたプラスチックの約70%が焼却されていて(熱回収を含む)、再生できていないのが現状です。弊社では使用済みのLIMEXやプラスチックを回収し、モノからモノへ再資源化・再製品化させるマテリアルリサイクルを促進し、資源循環型社会の実現を目指しています。
ゴミになってしまうオフィスのプラスチックを資源に変える「MaaR for business」とは?
ー今回、二つ目にお伝えいただいた資源循環事業の中から、新たに誕生した「MaaR for business(マールフォービジネス)」がどんなサービスなのか教えてください。
五十嵐様:
「MaaR for business」は、資源循環の促進に向けて、月1万円から始められるオフィス向け環境対応のパッケージサービスです。※詳しいサービス紹介資料はこちらから
3つ特徴(サービス内容)があります。
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1点目は、毎月、弊社のLIMEX素材や再生材由来の製品などの環境配慮型のオフィス用品を提供させていただくということ。
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2点目は、オフィスで出されるプラスチックやLIMEX素材を弊社が「資源」として引き取り、ゴミとして焼却することなく自社工場でモノからモノへマテリアルリサイクルをさせるということ。
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3点目は、環境負荷軽減を見える化することで社内外へ訴求ができ、また、環境教育に役立つ資料も定期的にお届けし、従業員一人ひとりの意識と行動をサステナブルにシフトさせるきっかけを作ること。
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─────このサービスを立ち上げた背景を教えてください。
五十嵐様:社会面と事業面それぞれに背景があります。社会的な面では、やはり大きな社会課題となっている廃プラスチック問題を解決したいという想いからです。
そして事業面においては、使い終わったLIMEXを、再資源化させるところまで当社が責任をもって行うべく、いま社会課題になっている使用済みのプラスチックも併せて資源循環の流れを作り、経済性を担保しながら資源循環を実現したいと考えたからです。
また、よく企業のサステナビリティ担当者様から、色々な取り組みを行ってはいるものの「なかなか従業員一人ひとりにまで浸透できていないことが課題」という話を伺うので、そうした課題を解消し、まず1歩行動に移せるようなサービスをご提供したいと思いました。
サステナビリティの自分ゴト化に向けた最初の一歩を生み出す
─────具体的にはサービスのどんな所が従業員のサステナビリティ意識の向上に役立つのでしょうか?
五十嵐様:日頃行われるゴミの分別は、分別された後どうなっているのかまで中々想像がつきにくく、”自分とは関係ない”となりがちだと思います。「MaaR for business」は、集めていただいたLIMEX製品やプラスチックを資源循環させるだけでなく、再生材からできたゴミ袋やクリアファイルなどを実際に利用することや、サービス上で可視化される資源循環量とそれに伴うCO₂の削減量を知ることを通して、自分たちの行動の大切さを実感できます。
ゴミを分別して終わりではなく、出したゴミが資源として循環され、自分たちが集めた資源がどのように再製品化されるかを知ることができるので、資源循環を自分ゴト化しやすいのがポイントです。
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交換アイテムは、LIMEX商品の他、回収されたプラスチックでアップサイクルされたゴミ袋や、
クリアファイルなどを選ぶことができる(提供:株式会社TBM)
─────既に大手企業様で導入も進んでいるそうですが、実際に使った方々からはどのような反応が寄せられていますか?
五十嵐様:大手企業から中小企業まで規模や業種を問わず幅広い企業様にご利用いただいています。お客様からは「従業員に対して、これまでは研修などのインプットで終わってしまうことが多く、すぐに行動に移す機会を作れなかったので、アクションが伴っていることがとても良い」「少しでも社会に貢献できている感覚を得られるので楽しく続けられる」といったお声をお寄せいただくことが多いです。
また、細かい部分で言うと、プラスチックを集めている過程などで、今まで話す機会がなかった従業員同士の会話が増えたとの声も聞くのでコミュニケーション創出にもメリットがあると思います。
従業員の皆様に利用を促すためのアドバイスは当社からもさせていただきますので、お気軽にご相談いただきたいです。
フォワード(現:バイウィル):サステナビリティの自分ごと化を促すために、研修や勉強会などで意識変革を促す方法も一つの手段ではありますが、従業員一人ひとりに浸透するとなると、スムーズにいかない面もあると思います。そんな中で、まずはじめに小さな行動を起こしてもらい、後から意識が伴ってくるこの方法は個々へのアプローチという面においてすごく有効だと感じました。
一部の地域や企業、人だけでなく皆が当たり前にサステナビリティを考えられる世界を目指して
─────これから先どんな企業様に利用していただきたいですか?
五十嵐様:「従業員の皆さんに対して一つでもサステナビリティのアクションを起こすきっかけをつくりたい」と考えている企業様や「何かサステナビリティに資する取り組みをしたいが何をしたら良いのかわからない」といった想いを抱えている企業様やご担当者様には、そのファーストアクションとしてご活用いただきたいです。一方で、特定の業界や大企業様だけが導入しているということではなく、日本全体の資源循環の文化を形成したいと考えているので、どんな企業様でもご利用いただきたいです。
─────最後に、「MaaR for business」を通じたこれから先の展望を教えてください。
五十嵐様:最初にお伝えしたように、社会課題を解決するなど環境面での貢献をしていくのはもちろんですが、ビジネスをサステナブルにするために経済性をしっかりと追及していくことが重要と考えています。エコロジーとエコノミーを両立しながら、日本全体のサステナビリティ意識を高めることに寄与していきます。
排出量を減らす観点でみれば、大都市や大企業の影響は大きいですが、それだけでは結局一部の人しか関わらないことになってしまいます。そうではなくて、住んでいる地域や会社の規模に関係なく、身の回りのあちこちで行動を起こし、一人でも多くの人がサステナビリティを意識した生活を送れる社会を創っていきたいです。
「MaaR for business」は誰もが簡単にアクションを起こせる第一歩として活用できる手段になると思いますので、様々な企業様にご導入いただけるように、しっかりと今後もサービスをブラッシュアップしていければと思います。
─────ありがとうございました!
■「MaaR for business」に関する資料はこちら
→資料をダウンロードする
次回は、TBM社内で実施されるサステナビリティの浸透活動について掘り下げます。
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【株式会社TBM】
「進みたい未来へ、橋を架ける」をミッションに掲げ、何百年も挑戦し続ける時代の架け橋となる会社として「サステナビリティ革命」の実現を目指し、環境配慮型の素材開発および製品販売、資源循環を促進する事業などを国内外で展開する。
公式HP:https://tb-m.com/
本社住所:東京都千代田区有楽町1-2-2 東宝日比谷ビル15F