株式会社バイウィル、代表取締役社長の下村です。
皆さま、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2023年に産声を上げ、2024年に「挑」み、2025年に「完(まっとう)」することに心血を注いできたバイウィル。
3年目という節目を終え、さらなる高みを目指す2026年の始まりにあたり、私たちの現在地とこれからの決意をお伝えします。
2025年の振り返り~地球54周分の「足跡」と、見えてきた確信~
昨年、私たちが積み上げた数字の中で最も価値があると感じているのは、「54」という数字です。
これは、バイウィル社員の1年間の移動距離を測定したもので、実に地球を54周しているという結果を指しています。
私たちはこの距離を駆け巡り、全国各地で「次世代にきれいな地球を」「誰も損させない」「環境価値と経済価値の循環」「地域脱炭素」「脱炭素再投資」という言葉を紡いできました。
「正しいことを語るだけでは、社会は変わらない」という信念のもと、「大義を立て、実利を生む」、すなわち社会性と経済性の両立に本気で向き合ってきた1年でした。
その泥臭い積み重ねは、確かな成果として実を結び始めています。
- 連携パートナー総数:82件→165件
- パートナーからの紹介案件数:1,580件→3,135件
- 契約プロジェクトによる創出見込みトン数(単年):20万t/年→54.5万t/年
- 年間プレスリリース配信本数:80件→159件
金融機関や自治体など、通算3,000件を超える先と環境価値に向き合う中で、GXは「やるべきこと」から「やりたくなること」へと、着実に変わり始めています。
2026年の趨勢:脱炭素を「掲げる年」から「数字と証拠で回す年」へ
2026年、脱炭素を取り巻くルールは「努力目標」から「経営の規律」へと完全に移行します。もはや理想論ではなく、極めて実務的かつシビアな経営環境が到来します。
国内ではGX-ETS(排出量取引制度)が義務化フェーズに入り、排出量の正確な把握や目標管理が、経理・調達・製造・ITといった部門を横断する「全社的な管理テーマ」となります。
また、国外ではEUのCBAM(炭素国境調整メカニズム)が本格運用を迎え、脱炭素は不可欠な「貿易条件」となります。自社の排出量を証明できないことは、グローバル市場における競争力低下に直結するのです。
さらに、SSBJ基準(国際的なISSB基準に整合)の導入により、気候関連データには監査に耐えうる「データガバナンス」が問われるようになります。
カーボンクレジットにおいても、単なる「量の確保」ではなく、創出プロセスの「品質と適格性」が厳格に重視される時代です。
2026年は、脱炭素を「掲げる年」ではありません。「行動と結果の実証元年」です。
排出量の測定から、環境価値の調達・活用までを一体の戦略として設計できる企業こそが、真の競争優位を築くことができるのです。
「Climate Asset Developer」として、新たなステージへ
こうした激動の時代において、私たちは自らを単なるカーボンクレジットのプロバイダーではなく、「Climate Asset Developer(クライメート・アセット・デベロッパー)」と定義しました。
我々は元々、GXは「やるべきこと」から「やりたくなること」へというGX業界全体をモチベートする標語を掲げてまいりました。これは、あくまでも、GX業界全体として実現するといいな、という世界観を示したものです。
一方で、今回定義したClimate Asset Developerは、GXを「やりたくなること」へという世界観に対するバイウィルの位置づけを意味しています。
Climate Assetとは、環境に対するポジティブな行動が価値を生み、守り、広げ、次の選択肢を増やす「経営資産」のこと。そして、Climate Asset Developerであるバイウィルは、その経営資産を「見つけ」「磨き」「設計し」「市場につなぐ存在」です。
具体的には、
- カーボンクレジットで「将来キャッシュフロー資産」を創り出し
- ブランディングで企業の「サステナ企業価値」を上げ
- 先行投資で「価値毀損」をヘッジし
- PPA等で新たな「サステナインフラ資産」を創出する
この一連の活動を通じて生み出されるものが「経営資産」であり、人を惹きつける「組織価値」に繋がっていきます。
GXの本懐が、企業の、人の行動変容を変えていくことそのものと捉えると、これらの活動はGXそのものと言えるでしょう。
これまでの環境の取り組みは、CSR(企業の社会的責任)の一環として語られることが多く、定量的な評価が難しい側面がありました。しかし、企業が脱炭素を加速させるためには、環境価値を「資産」として捉え、経済価値に変えていく必要があります。
「1t-CO2の削減価値に拘り、それを企業価値や時価総額へと転換する」ために、今年は以下の3つの柱を磨き抜きます。
- 1.間接的支援の深化:カーボンクレジットの創出・販売を極め、脱炭素再投資のサイクルを回し切る。
- 2.直接的支援の拡大:各種PPAや企業版ふるさと納税など、具体的なCO2削減に直結する事業(二の矢、三の矢)を開花させる。
- 3.バイウィルノウハウの確立:環境価値に拘り抜いたからこそ提供できる、独自の技術・知見をコンサルティングとして提供する。
2026年のテーマ:「磨」くを、「拘」る
2026年、バイウィルが掲げる一文字は「磨」です。
これまで試行錯誤して築いてきたビジネスモデルを、徹底的に「磨き上げる」一年にします。
そのためのキーワードが、「拘(こだわ)る」です。
結果に拘ること。やるべきことと、やらないことを見極めること。そして、時間の使い方や言葉の選び方にまで拘ること。
すべてに手を出すのではなく、真に価値を高める行動に「選択と集中」を行う。その拘りこそが、バイウィルのブランドと信用、そして事業を磨くと信じています。
私たちの挑戦は、まだ序盤に過ぎません。
中長期目標として掲げる「1億t-CO2の削減に関与する」という山に対し、現在の約260万t-CO21という数字は、登山口に立ったばかりです。
「磨」くを、「拘」る。
この姿勢を全社員で共有し、地域脱炭素を、そして日本の未来を、より輝かしいものへと磨き上げていきます。GX業界のトップランナーとして、その存在感を一段と引き上げる一年にすることをお約束します。
本年も、バイウィルをどうぞよろしくお願いいたします。
<注釈>
1: 流通約211万t+創出約54.5万t
