この記事は、2020512()に開催したウェビナー『リモートワーク時代に生じる組織課題とその解決策』で頂いた質問に対する回答をまとめたものです。

前回に引き続き、弊社で開催したウェビナーのQ&Aの内容を一部抜粋して公開致します。
リモートワーク導入後、生産性やチーム内でのコミュニケーションについて問題意識を感じているような方にお勧めです。

セミナーに参加されていない方には分かりにくい箇所もあるかと思いますが、
詳細をご希望の方は下記リンクよりお気軽にお問い合わせください。

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1. リモートワーク導入後、チームの動きは何とかなっているように感じているのですが、会社全体としての動きが全く発信されなくなっております。
この辺りの共有方法で良い方法はありますでしょうか?

セミナーの中で例にあげた企業様でも、管理職以上の情報発信の頻度をこれまでよりも高めていくということを行いました。
具体的には、「トップが何を考えて、どういうことが動いていて、今後こういう風にしていくからね」というトップメッセージを、週に1回は必ず発信しようということをやりました。

また、マネジャー層が集まる会議体も開催のスパンを短くしました
さらに、「これは必ず現場リーダーに下ろしてくださいね」という情報も明確にリストアップをして、発信してもらうということを徹底しました。
最終的にメンバーに情報を下ろす際は、現場に近いリーダークラスからメンバーの状況に合わせて下ろしてもらいます。

イントラネットや全社メールを通じたトップからの直接的な発信と、経営層⇒ミドルマネジメント層⇒現場リーダー層と段階的に落としていく発信を組み合わせていく必要がありますが、特にリモート環境においては、後者の頻度を意図的に増やしていくことが有効だと思います。

2. 今後、既存のマネジャー層の仕事をコンサルタントや専門家等へ外部委託する事についてどうお考えでしょうか?

今回のウェビナーでは、リモート環境下においてコミュニケーションコストが上昇し、その結果としてマネジャーにかかる負担が大きくなることをお伝えしました。
その解決策の一つとして、マネジャー層の役割を1つ下のリーダー層に下ろしていくことをお勧めしましたが、外部委託という方法も十分に考えられます。

ただし、外部委託する場合には社内からの見られ方に留意する必要があります。
「うちのマネジャーは機能してなかったし、ついに外されちゃったね」のように、既存のマネジャーにとってネガティブな意見・風潮の温床になってしまったり、あるいは外部委託が上手くいったとしても、「自分たちの課題は自分たちで解決する」スタンスや社風が薄れるというリスクもあります。
なので、意図と反する受け止められ方がされないように、外部委託の背景・意味合いをしっかりと社内に発信していくことが必要です

具体的には、マネジャーとしてより重要度の高い業務に集中するために、一部機能を外部委託するというような発信が考えられると思います。
その際には、現状のマネジャー業務と果たすべき役割を細かく分解して、その中で特に重要なものと、アウトソースできるものを明確に仕分けることが必要になります。

3. リモート環境ではチームの「文化」を創ることが重要というお話がありました。その点に関して、「褒め合う文化」というのがなかなか日本の企業では儀礼的になりがちなのですが、どのようにすれば、何に注意すれば、社員同士が本当に評価し合えるのでしょうか?

“誰が褒めるか”や“伝え方”によって、褒め合う文化を根付かせていくことができると思います。
経験上、褒める主体が上になればなるほど、気軽にこまめに本心から褒めるのは難しくなります。例えば表彰にしても、上の階層になるほど「どのようなメッセージを込めるべきなのか」や「表彰されていない他の人にどういう影響を与えるのか」ということを相当考えるからです。
なので、上の人が下を褒めるという構造ではなく、ヨコ同士で褒めるとか、リーダークラスの人が褒めるとか、または褒めるや評価するではなく“感謝する“に変えることで、文化として根付かせることができると思います。

また、褒める際のポイントとしては、具体的な行動であればあるほどよいです。
例えば、「あの提案、受注できてよかったね」ではなく、「あの案件で提案書作っていく中で、普通だったらこうしちゃうところをこうしたよね、それが良かったよ」のようなイメージです。
褒める対象が具体的であるほど、褒められて嬉しいなという実感が強くなり、そういったコミュニケーションが習慣化することによって文化として根付いていくでしょう。

 

セミナーQ&Aは以上となります。
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